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空想科学世界ガリバーボーイ まずこのゲームを語る上で欠かせないのがハドソンが開発したHuVIDEOという新技術。ユナの再販バージョンの付属CDにも使われていたこの技術のお陰で、当時としては信じられないような滑らかなアニメーションを見る事が出来る。そして、そのアニメは芦田豊雄率いるスタジオライブが手掛けた完全オリジナル。一見の価値ありである。さて、肝心のゲームシステムの方だが、こちらは賛否両論であろう。兎に角普通のRPGにある筈の多くのものが無いのだ。まず防具(武器はある)が存在しない。そして、ステータスのパラメーターも無い。レベルアップはあるのだが、EXPポイントの概念が無いし、敵を倒してもお金を貰う事は出来ない(お金は貿易をする事で手に入る)。ゲームのスマート化を狙ったのだろうが、逆にプレイヤーに味気なさを感じさせる結果となっている。ただ、ゲームの本質部分は申し分ない出来である。斬新さを感じさせるものは何も無いが、イベントの頻度も高く、ゲームバランスも悪くないし、貿易システムももう少し煮詰めることが出来ると思うが、面白い試みだと思う。ストーリーの方もアニメ版とは違うが(月光が子供になる事も無いし、ミスティの変身も無い)イイ感じに仕上がっているし、発売当時にクリアしていればアニメで謎とされていた部分が先に分かる仕組みになっていたのも興味深い(まるで「銀河鉄道999」である)。アニメを見てからプレイすると、より一層楽しめる筈である。 ソル:モナージュ アイレムのファンクラブ会報誌「ドラゴンフライ」の1コーナー「みんなでつくろうRPG」から生まれたこのゲーム、本当にゲームファンたちの意欲が詰まっている。まず、キャラクターたちがユニーク。絵本のようなタッチで描かれた個性豊かなキャラクターたちが活躍するのだ。また、自由成長システム(戦闘中に取った行動により職業が変わっていく)や魔法の成長システム等はそれまでのPCエンジンのRPGには無いアイデアである。他にも、ダンジョンの仕掛けや小人にされた時の演出などからは楽しいゲームを作る上で欠かす事の出来ない制作者側の意欲がビンビン伝わってくる。ストーリーの方も親子2代の物語を1本のソフトできっちり表現しているし、ほぼ文句のつけようのない出来。天晴れと言う他ない。ここで敵が強くて困ってる人へのアドバイスを1つ。戦闘に於て敵をすぐに殺さず、仲間を攻撃したり(その仲間は防御)魔法で仲間を補助したりしてターンを重ねるとレベルがすぐ上がる。その上、仲間を就かせたい職業に導く事も出来るというオマケ付き。ぜひ試してもらいたい。 天外魔境 ZIRIA 「天外2」の存在が余りにも大きいので、どうしても過小評価されがちの本作だがCD-ROM初のRPGとしての重責を見事に果たし、その後のPCエンジンにおけるCD-ROMを媒体としたRPGの反映の礎を築いた功績を忘れてはならない。派手なビジュアルシーンや豊富なイベント、バリバリ喋る個性豊かなキャラクターたち、これらCD-ROMソフトならではの魅力が全て本作に詰まっている。89年の段階でPCエンジンのRPGの目指すべき具体的な形が既に提示されていた事になるのだ。そして、コミカルながらも深い物語や音楽への拘り(本作では坂本龍一を起用)敵キャラやサブキャラクター(マントーやホテイ丸なども本作から登場)にまで深い人物背景を与える演出手法、「特技」という概念や純和風の独特で心地よい雰囲気(P・H・チャダは実在しないので御注意を)等は全て次作「天外2」に於てより洗練された形で再びプレイヤーの前に姿を現す事となる。バランス面で少々気になる個所があるものの、全体の完成度はPCエンジンの中でもトップクラス。常に比較の対象がお化けソフト「天外2」というのが悲劇の傑作である。2をプレイした経験はあるが、本作はプレイした事が無いという人が意外と多いのが非常に惜しまれる。「天外2」を楽しめた人なら間違いなく面白いと感じられる筈なので、是非一度遊んでみてもらいたい。あと、本作の出来とは関係ないが、綱手が大蛇丸にラブラブという設定は本作には存在せず、その後発売されるOVAから登場するものである(豆知識)。 ドラゴンスレイヤー英雄伝説2 ストーリーが前作と直接的に繋がっている上、世界地図も継承されているため1を遊んでおいた方がより楽しめるのは間違いないだろうが、前作をプレイしたことがない人も本作の質の高さは充分認識できる内容になっている。まず、何と言っても徹底的にユーザーフレンドリーを追究したゲームシステムこそが英雄伝説シリーズの最大の特徴だが、本作に於てもプレイヤーはストレスというものとは無縁の状態でゲームを楽しむことが出来る。特に戦闘部分はその最たる例で、余分なものを一切排除したシンプルな戦闘は実にスピーディであり、オートバトルも前作以上に賢い上、絶妙なバランス調整が施されている為、物語を楽しむ上でバトルが全く邪魔なものになっていない。本作から登場した呪文のカプセル詰めも1回のバトルにおける呪文の唱和回数を制限すると共にカプセル内のMPを自然回復させること(戦闘時以外)によって、ボス戦まで呪文をケチるというユーザー心理を見事にカバーしている。また、レベルアップ後にプレイヤーの好きなステイタスにポイントを振り分けるシステムも健在で、自分の納得する数値をゲットするまでレベルアップ前に戻って戦闘を繰り返した人も多いだろう。ストーリー面での自由度はかなり低いものの自分でキャラを育てられるようにしたり、フィールド上の敵を常に表示させる事によって、ゲーム全体に於ける自由度を高めているのはマル。パソコン臭さは依然として残っているが、ビジュアルシーンにおいてキャラがバリバリ動いて喋りまくる爽快感はPCエンジンならではなので、ハードなRPGに疲れた人やRPG初心者(今時そんな人はいないと思うが)には最適の一本である。逆に、骨のあるRPGが好きな人にとっては全体的に少々物足りないかも。 ファージアスの邪皇帝 このゲーム、一般的な評価はイマイチ…と言うか、余り知られていない。しかし、非常に出来の良いゲームである。アイコンを取り入れたシステムは非常に操作性が良く、フィールド上のグラフィックもとても綺麗。肝心のストーリーの方も壮大で、とてもドラマティック。キャラも立っているので何時でも仲間と会話出来る独自のシステムが、非常に生きている。この会話システムがある為にストーリーが一本道になってしまっているのだが、会話シーンでは様々なシチュエーションに於て魅力的なキャラクターが実にバラエティに富んだ会話を交わすので、兎に角楽しい。このゲームのウリの1つにしてもイイのでは?という程の出来の良さである。その他には武器を強化するシステムぐらいしか目新しいシステムはないが、そのお陰で誰でも簡単にプレイすることが出来る。また、ビジュアル面にも力が入っており、ロボットの登場するシーンは圧巻なので一見の価値あり。PCエンジンユーザーなら是非ともプレイしておきたいゲームである。 ブライ2 闇皇帝の逆襲 前作は正直言って酷かった。しかし、本作のデキは抜群に良い。ただ、本作の魅力的なストーリーやキャラクターの設定、世界観を理解する為にはどうしてもあのストレスの溜まる前作をプレイする必要があるという点が非常に惜しまれる。ゲームの冒頭部分でプレストーリーとして1の物語を挿入してくれたら最高だったのだが、それは贅沢というものか。また、ストーリー全体を複数の章で構成し、章ごとにプレイヤーキャラが変えるいう独自の演出方法も前作を継承しており、あらゆる意味で1をプレイした人向けに作られていると言える。ただ、前作の物凄く操作性の悪かったゲームシステムだけは例外で、今回はその教訓を活かし、アイコンで操作を行う実に分かり易いいシステムに変更されている辺りは好感が持てる。前作で唯一健闘していたビジュアル面も確実にレベルアップしており、荒木伸吾&姫野美智デザインのキャラクターがゲームを盛り上げてくれる。独特の世界観を持っている作品なので、それに馴染めるかどうかで本作を楽しめるかどうかが変わってくると思うが、物語&キャラ設定はPCエンジンの中でもトップクラスの水準で、シリーズを通してこのクオリティを維持している事は評価に値する。特に各章で活躍した8人の勇士たちが終章で一同に会し、心を一つにして最終決戦に臨むという展開はベタながらも燃えること間違い無し。感動と興奮を存分に味わうことの出来る秀作なので、本作だけでも是非遊んでもらいたい。 ぽっぷるメイル グラフィックレベルも高いし、アクション部分の操作性も抜群。PCエンジンのサイドビューA・RPG部門では「イース3」を抜いて堂々No.1の出来であろう。アクション面に於てキャラが小さいのでやや迫力に欠けるきらいがあるのだが、このあ辺りは画面構成上の事情なので仕方あるまい。また、難易度が少々高い気もするが、筆者で何とかなるレベルなので一般的には丁度良いのかも知れない。ストーリーに関しては「スレイヤーズ」みたいな感じなので、好き嫌いがはっきりと分かれると思うが(ちなみに筆者は苦手…)好きな人はとことん楽しめる筈。しかし、メッセージに関しては好き嫌いという問題では片付けられない問題がある。メッセージを全て喋られると、かなり鬱陶しい。せめてスキップ機能ぐらい付けて欲しかった。とはいえ、このように欠点と呼べる欠点が万人がそう感じる訳ではないレベルという事はそれだけ優れたゲームだという事である。 桃太郎伝説2 昔話をベースに作られたほのぼのとしたRPG。前作の倍のシナリオ、オートバトルや乗り物での移動などが追加されて、前作から飛躍的にパワーアップした。最大で17人(20人も可)になってしまうパーティや恐ろしいまでに緊張感のない敵キャラクターなど、お遊び部分も良く作られている上、それらが鼻につかないよう実に巧く盛り込まれている。全体的に丁寧に作られているので、プレイしていて本当に気持ちが良い。今となっては流石に古さを感じるもののシステムも単純で分かり易く、ゲームをプレイしている最中にストレスを感じる事は皆無と言っても過言ではないだろう。どんな斬新なRPGも根幹部分はこのゲームをベースに作ってもらいたいと思えるほど、セオリー通りの手堅い佳作である。 |